第6期の活動方針
本委員会では、産学両界の密接な協力の下に新しいフッ素化学とフッ素利用の将来技術を確立すること、及びその研究成果を広く世界に発信して国際協力に寄与することを目的とし、エネルギー、環境、バイオ、プロセス、及び新素材の各分野でフッ素の特性を活用する高度機能の創出と、問題解決を目標とする研究活動を産学の協力により推進いたします。第6期におきましては、@フッ素及びフッ素化合物の化学エネルギープロセスへの利用、Aフッ素及びフッ素化合物の化学エネルギープロセスへの利用、Bフッ素化合物の効率的新規精密合成法の開発と利用、C創薬化学分野および生命科学分野へのフッ素化学の展開、D環境保全のためのフッ素化学の応用の5課題を設定し、各分野での高度機能の創出を可能にする、フッ素化学の工学的基盤の充実・深化及び情報交流を図ります。
(1)委員会の組織・運営等
これまでの方式を継続しつつ、現在、大学・官公立研究機関所属の26名、協力産業界団体所属の20名からなる合計46名の委員が参加し、3分科会を設置して委員会活動を行っています。本委員会の運営に関する議題は、定例研究会のときに開催している委員会総会において、各委員によって活発に議論されます。こうした議題の立案・審議には、幹事会と運営委員会が当たっています。
(2)研究会の開催
2日間の会期で年4回(東京、京都各2回)定例研究会を開催しますが、これまでのように、委員による毎回8件程度の研究成果の発表を行い、時間にとらわれない質疑・討論を尽くしていきます。さらに、年2回の頻度で委員以外のフッ素化学関連分野の研究者を招聘して、定例研究会の中に特別講演会を組み入れていきます。 また、若手フッ素化学研究者・技術者の養成の観点から、大学院生による研究発表も行います。
(3)国際交流
次世代において、フッ素化学研究の進展すべき方向を明確に指し示す学術情報の国際交流を目的として、これまでの実績を踏まえて「二国間(日仏)/三カ国間(日本・韓国・中国)フッ素化学セミナー」を開催します。さらに、最終年度の平成31年5月には、「フッ素化学国際会議」の開催も予定しています。
(4)若手フッ素化学研究者・技術者の養成
フッ素化学に関する最新の情報を普及させる目的で、平成27年3月に本委員会より、「フッ素化学入門2015−フッ素化合物の合成法−」を刊行したところです。第6期におきましては、若手フッ素化学研究者・技術者養成のためのフッ素化学講習会を平成28年度と平成30年度に開催することを計画しています。
(5)出版活動
研究会における研究成果発表の要旨は、A(無機化学、物理化学)、B(有機化学及び医・農薬化学)、C(高分子化学及び応用分野)の3分科に分類して、年度毎に「研究発表資料」として冊子にまとめ、委員に配布すると共に、委員会活動の記録として保存します。